健康保険の扶養はどうなる?税とは別の基準で、19歳以上23歳未満は年収150万円未満、利益の扱いは加入先で確認
税の扶養とは別に、健康保険の扶養(被扶養者)にも収入の基準があります。全国健康保険協会(協会けんぽ)によると、年収130万円未満(60歳以上や障害のある人は180万円未満)が基準です。2025年10月1日からは、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は150万円未満になりました。
健康保険の扶養の「収入」に、NISAの配当や売却益、特定口座の利益が入るかどうかは、協会けんぽなどの公表資料では確かめられませんでした。税の扶養とは数え方が違うため、気になる場合は、加入している健康保険(協会けんぽの支部や健康保険組合)に確かめておくと安心です。
【元証券会社員の視点】検証:家族の利益が扶養に響くかは「どの口座か」と「確定申告をするか」で決まる
試算からは、扶養への影響を分けるのは、利益の大きさだけではないことが見えてきます。同じ60万円の売却益でも、NISAか、特定口座で確定申告しないなら扶養の判定に入らず、確定申告すると入ります。
見落としやすいのは、損失と相殺したくて確定申告をする場合です。ほかの口座の損失との相殺で税金が戻っても、売却益が合計所得金額に入り、親の控除が減ることがあります。確定申告をする前に、戻る税金と、親の税金が増える額を比べておきたいところです。
また、子や配偶者の名義の口座でも、親が出したお金で運用している場合は、名義と実際の持ち主がずれていると見られることがあります。家族の口座で投資を始めるときは、誰のお金で、誰が管理しているかもあわせて整理しておくと、あとで迷いにくくなります。
まとめ
NISAの配当・売却益は非課税で、税の扶養の判定に使う合計所得金額には入りません。特定口座(源泉徴収あり)の利益も、確定申告しなければ入りませんが、確定申告すると入ります。
2026年分からは、扶養親族・配偶者の基準が合計所得金額62万円以下(給与収入だけなら136万円以下)に上がります。年末調整の扶養控除等申告書を書く前に、家族の給与と、口座ごとの利益をどう申告するかを並べて確かめておくと安心です。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の扶養の判定や税額は、家族の所得の内容、年齢、住民税の扱いなどによって異なります。税の扶養は勤務先や税務署、健康保険の扶養は加入している健康保険でご確認ください。
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は株式会社モニクルリサーチにて、複数のWebメディアで金融記事の企画・執筆・監修を行う。