2027年1月から、0〜17歳の子どもも「こどもNISA」(未成年者のつみたて投資枠)で積み立てられるようになります。ただし、こどもNISAのお金はいつでも引き出せるわけではなく、引き出しの条件は12歳を迎える学年を境に変わります。
証券会社で資産運用の相談を受けてきた立場から見ると、「いつ・何のためなら引き出せるか」は、始める前に知っておきたい点です。ここでは、成立した法律の内容をもとに、こどもNISAの引き出しの条件を学年に置き換えて整理します。
あわせて、30歳代のつみたて投資枠の1口座あたりの平均買付額(月約2.5万円)で、小学6年生の1月までにいくら積み立てられるかを試算し、2023年末で終わったジュニアNISAとの違いを比べます。
※月約2.5万円は、金融庁「NISA口座の利用状況調査(2026年6月末時点)」の30歳代のつみたて投資枠の買付額(2026年1〜6月)を30歳代のNISA口座数で割り、月あたりにならした額です。
こどもNISAは何歳から使える?2027年1月から0〜17歳も口座を開け、年60万円・合計600万円まで
財務省「NISAのつみたて投資枠の拡充(令和8年度改正)」によると、2027年1月から、つみたて投資枠の年齢の下限がなくなります。0〜17歳が使えるのはつみたて投資枠だけで、成長投資枠は使えません。
- 【対象】0〜17歳(その年の1月1日に18歳未満の年と、生まれた年)
- 【年間投資枠】60万円(18歳以上のつみたて投資枠は120万円)
- 【非課税保有限度額】600万円(18歳以上は成長投資枠と合わせて1800万円)
- 【買える商品】積立・分散投資に適した一定の投資信託(18歳以上のつみたて投資枠と同じ)
- 【買い方】契約にもとづき、定期的に続けて積み立てる
- 【18歳以降】18歳以上の枠に自動で移る
手続きをするのは、親権者などの「口座管理者」です。金融庁のNISA特設ウェブサイトでは、未成年者の口座は金融機関を変更できないとされています。
こどもNISAの引き出しは12歳から?教育費・生活費なら小学6年生の1月から、子どもの同意の書面と申出書が必要
国税庁「令和8年度 税制改正のあらまし」によると、こどもNISAの引き出しの区切りは、誕生日ではなく「その年の3月31日に何歳か」で決まります。学年どおりに進んでいる子どもなら、次のように置き換えられます。
- 【小学6年生になる前の年の12月まで】災害などのやむを得ない事情(税務署長の確認が必要)と上場廃止の場合を除き、引き出せない
- 【小学6年生の1月から(3月31日に12歳の年)】子どもの教育費・生活費に充てる場合に限り引き出せる。子どもが同意したことを示す書面とともに、口座管理者が申出書を金融機関に出す
- 【高校3年生の1月から(3月31日に18歳の年)】引き出しの制限がなくなる
同じ学年(4月2日〜翌年4月1日生まれ)なら、誕生日にかかわらず同じ1月から引き出せます。たとえば2026年5月生まれは2039年1月(12歳)から、2027年2月生まれは同じ2039年1月(11歳)から、教育費・生活費として引き出せる計算です。
投資信託を売ったお金を置いておく専用の口座(特定課税未成年者口座)からの引き出しも、同じ区切りで制限されます。12歳を迎える学年からは使い道と子どもの同意が条件になり、使い道を問わず引き出せるのは高校3年生の1月からです。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は株式会社モニクルリサーチにて、複数のWebメディアで金融記事の企画・執筆・監修を行う。