65歳未満で夫に先立たれた場合の年金生活者支援給付金
ここまでは65歳以上の妻の例でした。65歳未満で夫に先立たれた場合は、子どもの有無で給付金の扱いが分かれます。
子どもがいる妻は遺族年金生活者支援給付金
18歳になった年度の3月31日までの子ども(障害等級1級・2級の子は20歳未満)がいる妻は、遺族基礎年金を受け取れます。遺族基礎年金を受ける人には、遺族年金生活者支援給付金が月5620円支給されます。
遺族年金生活者支援給付金の所得の基準は、前年の所得が「491万8000円+扶養親族の数×38万円」以下です。老齢年金生活者支援給付金と違い、世帯全員の住民税が非課税であることは要件に入っていません。
3か月以内の請求なら
遺族基礎年金を新たに請求する人は、年金の請求とあわせて給付金の請求書を出します。日本年金機構の年金Q&Aによると、基礎年金の受給権を得た日から3か月以内に請求すれば、受給権を得た日に請求したものとみなされ、さかのぼって支給されます。
3か月を過ぎると、65歳以上の場合と同じく、請求した翌月分からの支給です。遺族基礎年金の請求と同じ日に給付金の請求書を出しておけば、取りこぼしは防げます。
子どものいない妻は65歳から
子どものいない65歳未満の妻が受け取るのは、遺族厚生年金だけです。年金生活者支援給付金は基礎年金を受ける人が対象なので、この期間は給付金の対象になりません。
65歳になって老齢基礎年金を受け取るようになると、老齢年金生活者支援給付金の対象になる可能性があります。そのときも、判定に遺族厚生年金は数えません。
日本年金機構の年金Q&Aによると、老齢基礎年金の請求手続きの案内には、給付金の請求書も同封されます。老齢基礎年金の請求をするときに、給付金の請求書もあわせて出しておくと安心です。
まとめにかえて
夫の住民税で年金生活者支援給付金の対象外だった妻も、夫に先立たれてひとり暮らしになれば、対象になる可能性があります。遺族厚生年金は判定に数えないので、年金の合計が増えても、判定に使う額は自分の老齢年金の分だけです。
試算した69歳の妻なら、判定に使う額は80万円で、給付金は月4918円になりました。ただし、世帯構成の変更で対象になったときは自分で請求する必要があり、支給は請求した翌月分からです。
対象になるかどうか分からないときは、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)か近くの年金事務所に問い合わせると確実です。遺族年金の手続きで年金事務所を訪ねるときに、あわせて確かめておくとよいでしょう。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。