【2027年分の扶養親族等申告書】厚生年金の受給者に届く基準額が下がった
年金額の分布を見たところで、もうひとつ知っておきたい書類があります。毎年秋に送られてくる「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」です。
2026年9月7日から順次送付
日本年金機構によると、2027年分の扶養親族等申告書は2026年9月7日(月)から順に送付されています。この申告書は、年金から差し引かれる所得税について、配偶者や扶養親族などの控除を受けるために出す書類です。
提出の期限は、届いた申告書に書かれています。マイナポータルとねんきんネットを連携している人は、スマートフォンやパソコンから電子申請することもでき、その場合は紙の申告書を出す必要はありません。
送付の対象になる年金額
申告書が届くかどうかは、年金の年額で決まります。2027年分は、前の年より基準額が下がりました。
- 65歳未満:98万円以上(2026年分は155万円以上)
- 65歳以上:148万円以上(2026年分は205万円以上)
- 退職共済年金を受けていて老齢基礎年金も支給されている人:70万円以上(2026年分は127万円以上)
平均水準の人も対象になる
65歳以上の基準額148万円を12カ月で割ると、月あたり約12万3000円です。今回見てきた平均水準の月15万円なら年180万円となり、65歳以上でも送付の対象に入ります。
2026年分は65歳以上で205万円以上、月にすると約17万1000円以上が基準でした。そのため、昨年は届かなかったのに今年は届いた、という人もいるでしょう。
申告書が届いたら、記載された期限までに提出しておくことが大切です。書き方や控除の対象になるかで迷ったときは、年金事務所や街角の年金相談センターで確かめると安心です。
まとめにかえて
厚生年金の平均年金月額は15万289円ですが、月15万円以上を受け取る人は男女全体で49.8%と、半分に届きませんでした。男性では68.8%が月15万円以上を受け取る一方、女性は12.3%にとどまり、男女の差がはっきり表れています。
とはいえ、平均や分布はあくまで全体の姿です。自分の年金額は、加入していた制度と期間、現役時代の収入によって決まります。
まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で、これまでの加入記録と年金の見込み額を確かめてみてください。記録に心当たりのない点があったり、受け取り方に迷ったりしたときは、年金事務所や街角の年金相談センターで相談できます。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。