受け取る要件は両親ともに14日以上の育休
出生後休業支援給付金を受け取るには、本人だけでなく配偶者の育休にも条件があります。本人の要件と配偶者の要件を分けて確認します。
本人の要件
本人は、同じ子について、育児休業給付の対象になる育休を対象期間に通算14日以上取る必要があります。産後パパ育休を取った日数も通算されます。
- 産後休業をしていない人(父親など):子の出生日か出産予定日のうち早い日から、遅い日から数えて8週間を経過する日の翌日まで
- 産後休業をした人(母親):子の出生日か出産予定日のうち早い日から、遅い日から数えて16週間を経過する日の翌日まで
配偶者の要件
配偶者も、子の出生日か出産予定日のうち早い日から、遅い日から数えて8週間を経過する日の翌日までに、通算14日以上の育休を取っている必要があります。配偶者が公務員の場合も、法律にもとづく育休が対象です。
配偶者の育休が要件にならない場合
子の出生日の翌日に次のどれかに当てはまる場合は、配偶者が育休を取っていなくても要件を満たします。
- 配偶者がいない(一定の行方不明の場合を含む)
- 配偶者が子と法律上の親子関係にない
- 配偶者から暴力を受けて別居している
- 配偶者が無業者
- 配偶者が自営業者やフリーランスなど、雇用される労働者でない
- 配偶者が産後休業中
- 上の6つ以外の理由で、配偶者が給付金の対象となる育休を取ることができない
夫が2週間休むと上乗せは1万8200円
冒頭の声のように夫が出生後8週間以内に14日の育休を取る場合、夫は本人の要件を満たします。妻は子の出生日の翌日に産後休業中なので、夫にとっての配偶者の要件も満たされます。
夫の月給が30万円なら、上乗せは1万円×14日×13%で1万8200円です。妻も出生後16週間以内に14日以上の育休を取れば、夫の育休が配偶者の要件を満たし、妻の育児休業給付にも最大28日分の上乗せがつきます。
月給別の上乗せ額と上限「6万205円」
出生後休業支援給付金の額は、休業前の賃金によって変わります。28日間休み、その間に賃金が支払われなかった場合の目安を、月給別に計算しました。
例)28日休んで賃金が支払われなかった場合 月給別の出生後休業支援給付金
- 月給20万円:出生後休業支援給付金 約2万4300円(合計 約14万9300円)
- 月給30万円:出生後休業支援給付金 3万6400円(合計 22万4000円)
- 月給40万円:出生後休業支援給付金 約4万8500円(合計 約29万8700円)
- 月給50万円:出生後休業支援給付金 6万205円(上限・合計 37万495円)
賃金日額の上限は1万6540円
休業開始時賃金日額の上限額は1万6540円で、2027年7月31日までの額です。28日間休んだ場合の上限は、出生後休業支援給付金が6万205円、出生時育児休業給付金が31万290円になります。
月給50万円の人は賃金日額が上限を超えるため、上乗せは6万205円で頭打ちです。休業前の賃金が高い人ほど、手取り10割相当には届きにくくなるのです。
28日の場合の下限は1万1658円
反対に、賃金が低い人にも下限額があります。28日間休んだ場合の出生後休業支援給付金の下限額は1万1658円です。
なお、育休中に勤務先から賃金が支払われると、その額によっては給付が減ったり、支給されなかったりします。育休中に働く予定がある人は、勤務先に事前に相談しておきましょう。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。