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年金生活者支援給付金は夫婦だと1人分しか受け取れないのか。国民年金中心の68歳夫と66歳妻なら2人とも対象で、夫婦で月「8898円」

夫婦の年金生活者支援給付金を3つの例で試算

ここからは、68歳の夫と66歳の妻の夫婦を例に、給付金の月額を試算します。2人とも1956年4月2日以後生まれで免除期間はなく、2025年の年金以外の所得はないものとします。

例)68歳の夫と66歳の妻の場合 老齢年金生活者支援給付金の月額の試算

68歳の夫と66歳の妻の老齢年金生活者支援給付金の月額の試算。世帯全員が住民税非課税で2人とも対象なら、夫(年金収入78万円・納付400月)4683円、妻(年金収入72万円・納付360月)4215円で夫婦の合計8898円、12か月で10万6776円。夫の年金収入が250万円で住民税がかかると、夫も妻も0円。妻が64歳なら妻は0円で夫婦の合計は4683円。
出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金」をもとにナビプラマネー編集部作成
  • 【①2人とも対象】夫4683円(年金収入78万円・納付400月)、妻4215円(年金収入72万円・納付360月)、夫婦の合計8898円
  • 【②夫に住民税がかかる(夫の年金収入250万円)】夫0円、妻0円、夫婦の合計0円
  • 【③妻が64歳】夫4683円(年金収入78万円・納付400月)、妻0円、夫婦の合計4683円
  • 【①の12か月分】夫婦合わせて10万6776円

2人とも対象の場合

冒頭の声のように、夫の年金収入が年78万円、妻が年72万円で、世帯全員の住民税が非課税なら、2人とも所得の基準の82万6500円以下です。仮に夫が400月、妻が360月保険料を納めていれば、給付金は夫が月4683円、妻が月4215円で、夫婦で月8898円になります。

12か月分では10万6776円です。原則として偶数月の15日に、前月までの2か月分が年金とは別に振り込まれます。

夫に住民税がかかる場合

夫の年金収入が年250万円で夫に住民税がかかっていると仮定すると、夫は世帯の要件を満たしません。妻の年金収入が年72万円で所得の基準を下回っていても、世帯に住民税がかかる人がいるため、妻も受け取れないのです。

住民税がかかるかどうかは、所得や受けられる控除、住んでいる市区町村の区分によって変わります。夫婦の一方の年金が多い世帯は、まず住民税の通知書で課税の有無を確かめておくと判断しやすくなります。

妻が65歳未満の場合

妻が64歳なら、65歳以上という要件を満たさないため、妻の分は0円で夫の月4683円だけになります。妻が65歳になって老齢基礎年金を請求するときは、送られてくる年金請求書の案内に給付金の請求書が同封されるので、一緒に出す流れです。

世帯の住民税と1人ずつの所得、それぞれの年齢がそろって、はじめて夫婦2人分の給付金になります。届いた住民税の通知書と年金の振込通知書を並べ、2人分の要件を確かめてみてください。

夫と死別したあとの年金生活者支援給付金

夫婦のどちらかが亡くなると、世帯の住民税の状況も、受け取る年金の内訳も変わります。給付金の判定がどう変わるかを見ていきます。

遺族年金は所得の基準に入らない

遺族年金は非課税の収入で、給付金の所得の基準には含めません。たとえば妻が自分の老齢基礎年金を年72万円、遺族厚生年金を年60万円受け取る場合、基準と比べるのは年72万円の部分です。

この妻がひとり暮らしで住民税が非課税なら、老齢年金生活者支援給付金の対象になりえます。受け取る年金の合計が年132万円でも、遺族年金の分は数えないのです。

自分で請求が必要なとき

日本年金機構のよくある質問では、世帯構成の変更や税額の更正で支給要件に当てはまるようになった場合、自分で認定請求の手続きをする必要があると案内されています。毎年9月ごろに届くはがき型の請求書は、所得が前年より下がったことなどで新たに対象になった人に送られるものです。

夫と死別して世帯が変わったときは、はがきが届くのを待たずに問い合わせるのが確実です。給付金専用ダイヤルか近くの年金事務所で、自分が対象になるかを確かめましょう。

夫婦で受け取るための年金生活者支援給付金の請求

最後に、請求書の出し方と期限、受け取りまでの流れを確かめます。

請求書は1人に1通

はがき型の請求書は、宛名に書かれた本人が氏名・電話番号・提出日を書き、目隠しシールと切手を貼って投函します。夫婦2人とも対象なら、それぞれの宛名で届いた請求書を1通ずつ出すことになります。

リーフレットでは、スマートフォンとマイナンバーカードを使った電子申請も案内されています。原則として添付書類は要りません。

2027年1月4日までに届けば10月分から

令和8年度版のリーフレットでは、請求書が2027年1月4日までに届けば、2026年10月分にさかのぼって受け取れると案内しています。この日までに届かなかった場合は、請求した月の翌月分からの支給です。

夫の月4683円で考えると、請求が2027年3月になれば、2026年10月分から2027年3月分までの6か月分、2万8098円を受け取れない計算です。支給が決まると、支給決定通知書と振込通知書が届きます。

まとめにかえて

年金生活者支援給付金は、所得の基準を1人ずつ判定し、夫婦それぞれに支給されます。世帯で確かめるのは住民税の課税状況で、夫に住民税がかかると、妻の年金が少なくても受け取れません。

冒頭の声のような夫婦で世帯全員の住民税が非課税なら、納めた期間に応じて2人分の給付金を受け取れます。請求書が届いたら、2027年1月4日までに届くよう、それぞれの分を投函しましょう。

要件に当てはまるか分からないときや、世帯の状況が変わったときは、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)か近くの年金事務所に問い合わせると安心です。手元のねんきん定期便で保険料を納めた月数を確かめておくと、給付額の見当もつけやすくなります。

太田 彩子
ナビプラマネー編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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