夫婦2人世帯なら12月はいくらになるか
2人世帯では、第1類費を足し合わせたあとに逓減率を掛けるため、1人世帯の2倍にはなりません。告示の逓減率は、2人世帯で0.87です。
70歳の夫婦で試算
夫婦ともに70歳で1級地-1に住んでいる場合、4月から10月の生活扶助は12万3910円です。11月から3月は冬季加算3730円が加わって12万7640円、12月は期末一時扶助費2万3640円が加わって15万1280円になります。
3級地-2の場合は、4月から10月が11万160円、11月から3月が11万3890円です。12月は期末一時扶助費1万8310円が加わり、13万2200円となります。
いずれも10円未満を切り上げたうえで、特例加算を1人2500円、2人で5000円加えて計算しました。住宅扶助や各種の加算は含んでいません。
寒い地域は10月から冬季加算がつく
冬季加算は、暖房費などがかさむ冬の間に加わる額です。地域は級地とは別に、都道府県ごとにⅠ区からⅥ区の6つに分かれています。
冬季加算は、Ⅰ区のひとり暮らしで月1万2780円、Ⅵ区で月2630円
- Ⅰ区(北海道・青森県・秋田県):1人世帯1万2780円、2人世帯1万8140円、10月から4月
- Ⅱ区(岩手県・山形県・新潟県):1人世帯9030円、2人世帯1万2820円、10月から4月
- Ⅲ区(宮城県・福島県・富山県・長野県):1人世帯7460円、2人世帯1万590円、11月から4月
- Ⅳ区(石川県・福井県):1人世帯6790円、2人世帯9630円、11月から4月
- Ⅴ区(栃木県・群馬県・山梨県・岐阜県・鳥取県・島根県):1人世帯4630円、2人世帯6580円、11月から3月
- Ⅵ区(その他の都府県):1人世帯2630円、2人世帯3730円、11月から3月
北海道の3級地-2で暮らすひとり暮らしなら
Ⅰ区とⅡ区は、10月から4月までの7か月にわたって冬季加算がつきます。たとえば北海道の3級地-2の地域で暮らす70歳のひとり暮らしなら、10月から4月の生活扶助は8万1630円です。
12月は期末一時扶助費1万1240円が加わり、9万2870円になります。同じ3級地-2でも、Ⅵ区の8万2720円より1万円ほど多くなる計算です。
12月の保護費を確かめる方法
級地や地区の区分は、住んでいる市町村によって決まります。自分の地域がどの級地に当たるかは、告示の別表で調べられるほか、福祉事務所でも確かめられます。
入院している人や施設に入所している人は、居宅で暮らす人とは別の基準で計算されます。家族の保護費を確かめたいときは、本人の同意を得たうえで担当のケースワーカーに尋ねると安心です。
まとめにかえて
生活保護の12月分は、生活扶助に期末一時扶助費が加わるため、ほかの月より多くなります。ひとり暮らしなら級地に応じて1万1240円から1万4500円で、年金を受け取っている人も同じように上乗せされます。
70歳ひとり暮らしの試算では、12月の生活扶助は1級地-1で9万3880円、3級地-2で8万2720円でした。11月からは冬季加算も加わるため、冬の家計を考えるときは月ごとの額の違いを知っておくと役立ちます。
実際の支給額は、住宅扶助や各種の加算、収入の状況によって変わります。内訳が気になるときは、住んでいる地域の福祉事務所に相談してみてください。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。