【元証券会社員の視点】検証:給付金の額より「年金と合わせた額」と「何年受け取るか」で考える
試算からは、給付金だけを比べると、全額免除の期間がある人のほうが多く受け取れることが見えてきます。ただ、年金と合わせた月額では40年すべて納めた人がいちばん多く、その差は受け取る年数の分だけ積み重なります。
たとえば、40年すべて納めた人と、30年納めて10年全額免除だった人の差は月7289円で、20年受け取ると約175万円になります。また、給付金は世帯の住民税や所得の要件を満たしている間だけ受け取れるため、働いて収入が増えたり、同居する家族が変わったりすると受け取れなくなることもあります。
給付金は年金に上乗せされる大切な収入ですが、老後の収入の見通しは、老齢基礎年金を中心に、受け取れる期間と合わせて考えておくと、家計の計画を立てやすくなります。
まとめ
年金生活者支援給付金は、保険料を納めた月は5620円、全額免除の月は1万1768円をもとに計算するため、全額免除の期間がある人のほうが給付金は多くなります。30年納付・10年全額免除なら月7157円で、40年すべて納めた人の5620円より多い計算です。
一方で、老齢基礎年金は免除の分だけ少なくなり、年金と合わせた月額は40年すべて納めた人の7万6228円がいちばん多くなります。12月中旬には10月・11月分の給付金が年金と同じ口座に振り込まれるので、年金振込通知書などで金額を確かめてみるとよいかもしれません。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の年金額や給付金の額は、生年月日、免除の種類や時期、付加年金や厚生年金の有無などによって異なります。詳しくは日本年金機構や年金事務所でご確認ください。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は株式会社モニクルリサーチにて、複数のWebメディアで金融記事の企画・執筆・監修を行う。