12月15日(火)は年金の支給日です。年金生活者支援給付金を受け取っている人には、12月中旬に10月・11月分の給付金が、年金と同じ口座に年金とは別に振り込まれます。給付金の額は、国民年金の保険料を納めた期間で決まると聞いて、「保険料を免除してもらっていた時期があるから、少ないのでは」と思っている人もいるかもしれません。
富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、年金とあわせて受け取るお金がどう計算されるかは、老後の収入の見通しを立てる前に確かめておきたいテーマです。ここでは、日本年金機構の資料をもとに、保険料の免除期間が年金生活者支援給付金と老齢基礎年金にどう反映されるかを確かめます。
あわせて、40年すべて納めた人、途中に全額免除の期間がある人、未納の期間がある人で、給付金と年金の月額がどう変わるかを試算します。
※金額は令和8年度の額で、昭和31年4月2日以後生まれの人の場合です。給付金を受けるには、65歳以上で老齢基礎年金を受けていること、世帯全員が市町村民税非課税であること、前年の年金収入とその他の所得の合計が82万6500円以下(昭和31年4月2日以後生まれ)であることなどの要件があります。82万6500円を超え92万6500円以下の人が受け取る「補足的老齢年金生活者支援給付金」は、保険料を納めた期間だけで計算するため、この記事の免除期間の計算は当てはまりません。
年金生活者支援給付金は免除期間がある人のほうが多い?納めた月は月5620円、全額免除の月は月1万1768円をもとに計算する
日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」によると、老齢年金生活者支援給付金の月額は、保険料を納めた期間に基づく額と、保険料を免除された期間に基づく額を足して求めます。
- 【保険料を納めた期間の分】5620円×保険料納付済期間(月数)÷480
- 【保険料を免除された期間の分】全額免除・4分の3免除・半額免除の期間は1万1768円×免除期間(月数)÷480。4分の1免除の期間は5884円×免除期間(月数)÷480
1万1768円は、老齢基礎年金の満額(月額7万608円)の6分の1にあたる額です。給付金の計算では、全額免除の1か月のほうが、保険料を納めた1か月より単価が高く決められています。
そのため、40年(480月)すべて納めた人の給付金は月5620円ですが、30年納めて10年が全額免除だった人は月7157円(4215円+2942円)、20年納めて20年が全額免除だった人は月8694円(2810円+5884円)になる計算です。
※昭和31年4月1日以前生まれの人の免除期間の単価は、1万1734円(4分の1免除は5867円)です。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は株式会社モニクルリサーチにて、複数のWebメディアで金融記事の企画・執筆・監修を行う。