年金と合わせると多いのは誰?老齢基礎年金は免除の分だけ少なく、合計は40年納めた人の月7万6228円がいちばん多い
一方で、老齢基礎年金は、免除期間の分が少なくなります。日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」によると、平成21年4月以降の全額免除の期間は、年金額に8分の4(2分の1)の割合で反映されます。
- 【40年すべて納付】給付金5620円+老齢基礎年金7万608円=合計7万6228円
- 【納付30年+全額免除10年】給付金7157円+老齢基礎年金6万1782円=合計6万8939円
- 【納付20年+全額免除20年】給付金8694円+老齢基礎年金5万2956円=合計6万1650円
- 【納付30年+未納10年】給付金4215円+老齢基礎年金5万2956円=合計5万7171円
給付金だけを見ると、全額免除の期間がある人のほうが多くなります。ただ、老齢基礎年金と合わせた月額では、40年すべて納めた人がいちばん多く、30年納めて10年全額免除の人より月7289円多い計算です。
また、同じ30年納付でも、残りの10年が全額免除だった人と未納だった人では、合計の月額に1万1768円の差が出ます。未納の期間は、老齢基礎年金にも給付金にも反映されません。
※試算の前提:令和8年度の額で、昭和31年4月2日以後生まれ、免除はすべて平成21年4月以降の全額免除、付加年金や厚生年金はないものとします。老齢基礎年金の月額は年額を12で割った額で、給付金は日本年金機構の端数処理(50銭未満切り捨て、50銭以上切り上げ)によります。
例)国民年金の保険料を納めた期間と全額免除の期間ごとの年金生活者支援給付金と老齢基礎年金(月額)
免除期間は後から納められる?10年以内なら追納でき、追納すると納めた期間として数える
日本年金機構によると、保険料の免除を受けた期間は、10年以内であれば後から保険料を納める(追納する)ことができます。追納した期間は、保険料を納めた期間として年金額に反映されます。
- 【追納できる期間】追納が承認された月の前10年以内の免除等の期間
- 【追納した場合】保険料納付済期間になり、老齢基礎年金が増える
追納すると老齢基礎年金は増えますが、給付金の計算では免除の月の単価のほうが高いため、受け取る年金生活者支援給付金は少なくなります。全額免除の1か月を追納すると、給付金は月約12.8円減り、老齢基礎年金は月約73.6円増える計算です。また、年金が増えて所得の基準を超えると、給付金を受け取れなくなることもあります。追納するかどうかは、年金と給付金の両方の変化を見て考えることになります。
なお、学生納付特例や納付猶予の期間は、追納しないと老齢基礎年金の額には反映されません。給付金の計算でどう扱われるかは、日本年金機構の給付金のページには書かれていないため、気になる場合は年金事務所などで確かめておくと安心です。
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は株式会社モニクルリサーチにて、複数のWebメディアで金融記事の企画・執筆・監修を行う。