1年で老齢は約10万件減、障害は約5万件増
2つの月報を比べると、件数の動きは種類によって分かれていました。老齢は約10万件減り、補足的老齢も約2万件減っています。
反対に、障害は約5万件増えました。4種類の合計では約7万件の減少です。
平均額の増え方は基準額より小さい
平均額は4種類とも増えています。2026年度は、基準額が月5450円から月5620円へ170円引き上げられました。
ただし、老齢の平均の増え方は123円で、基準額の170円より小さくなっています。老齢の給付金は基準額に保険料を納めた月数の割合を掛けて決まるので、基準額が上がっても、増える額はその割合の分にとどまるのです。
実際、平均額が基準額に占める割合を出すと、2025年6月も2026年6月も約78%で、ほぼ変わっていません。基準額が上がっても、満額との差は残り続けるということです。
老齢の給付額は保険料を納めた月数で決まる
老齢年金生活者支援給付金の月額は、基準額の5620円に、保険料を納めた月数の割合を掛けて計算します。40年(480カ月)すべて納めた人だけが、月5620円を受け取れる仕組みです。
計算式
- 保険料を納めた期間の分:5620円×保険料納付済期間(月数)÷480カ月
- 保険料を免除された期間の分:1万1768円×保険料免除期間(月数)÷480カ月
給付額は、この2つを足した額です。免除された期間の単価は、納めた期間の約2倍に決められています。
納めた期間別の試算
保険料の免除期間がない人について、納めた期間ごとに給付額を試算しました。
例)保険料の免除期間がない場合 納めた期間別の老齢年金生活者支援給付金の額(2026年度)
- 40年(480カ月):月5620円・2カ月分1万1240円
- 35年(420カ月):月4918円・2カ月分9836円
- 30年(360カ月):月4215円・2カ月分8430円
- 25年(300カ月):月3513円・2カ月分7026円
- 20年(240カ月):月2810円・2カ月分5620円
※試算の前提:1956年(昭和31年)4月2日以後に生まれ、保険料の免除期間がない人。1円未満の端数は、日本年金機構の案内どおり50銭以上を切り上げ、50銭未満を切り捨てています。
月報の平均4376円は、30年納めた人と35年納めた人のあいだにあたります。学生時代や海外にいた期間など、保険料を納めていない期間があると、その分だけ給付額は小さくなるのです。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。