【病院報告】療養病床の平均在院日数は「112.1日」
入院は実際にどのくらい続くのでしょうか。厚生労働省が2026年10月16日に公表した病院報告(2026年7月分の概数)で、病床の種類ごとの平均在院日数を確かめます。
病床の種類別の平均在院日数
病院全体の平均在院日数は23.6日、手術や急性期の治療を受ける人が多い一般病床は14.4日でした。
これに対して、長期の療養が必要な人が入院する療養病床は112.1日、精神病床は225.8日で、平均だけで90日を超えています。
病院の平均在院日数 病床の種類別(2026年7月分)
- 病院全体:23.6日
- 一般病床:14.4日
- 療養病床:112.1日
- 精神病床:225.8日
平均在院日数と本人の入院日数の違い
平均在院日数は病床ごとの平均で、1人ひとりの入院日数を示すものではありません。食事代の長期入院該当は、あくまで本人の過去12か月の入院日数で判断されます。
それでも、一般病床で治療を受けたあと療養病床に移って療養を続ける場合などは、通算で90日を超えることも十分に考えられます(65歳以上の人が療養病床に入院する場合は、前述の生活療養の仕組みになります)。病院を移るときは、前の病院の領収書も手元に残しておくと安心です。
【長期入院該当】申請のタイミングと差額の受け取り方
長期入院の減額は、申請した日からの扱いや、あとから受け取れる差額にも目を向けておきたいところです。細かな手続きは加入している医療保険ごとに異なるため、ここでは自治体の案内を例に見ていきます。
窓口の支払いが下がるのは申請の翌月から
たとえば堺市の後期高齢者医療制度では、長期入院該当の適用は申請日の翌月1日からです。申請日から月末までに270円で払った食事代は、別に申請すると差額が支給されます。
90日を超えたと分かった時点で早めに申請すれば、270円で支払う期間を短くできます。
差額の申請は2年以内
長期入院に該当していたのに270円で払い続けていた場合も、申請すれば差額を受け取れることがあります。たとえば東京都大田区の国民健康保険では、あとから該当が分かった場合も差額の支給の対象で、費用を支払ってから2年を過ぎると申請できなくなると案内しています。
申請には、食事療養費の負担額が書かれた領収書や、振込先の口座が分かるものなどが求められます。退院後も領収書は捨てずに、まとめて保管しておきましょう。
所得の区分は8月に切り替わる
住民税非課税世帯にあたるかどうかは、住民税の課税状況で判定されます。8月から翌年7月までの区分にはその年度の住民税が使われるため、2026年8月からは2026年度の住民税で判定されています。
筆者が元公務員として国民健康保険を担当していた頃、世帯の中に所得の申告をしていない人がいると、保険料の軽減を判定できない場面がありました。収入が少なくても住民税の申告をしておくことが、食事代の区分を正しく受けるための前提になります。
まとめにかえて
入院時の食事代は2026年6月1日から、一般で1食550円、住民税非課税世帯で270円になりました。過去12か月の入院が90日を超えた住民税非課税世帯の人は、申請すれば1食220円になります。
マイナ保険証を使えば認定証は原則いりませんが、長期入院の減額は申請が必要です。療養病床の平均在院日数は112.1日で、療養が長引くことは珍しくありません。
入院が長くなりそうなときは、領収書で入院日数を数えておきましょう。国民健康保険や後期高齢者医療制度なら市区町村の窓口、会社の健康保険なら加入先に、申請の方法を問い合わせてみてください。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。