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公的扶助・社会福祉

生活保護費は年金月7万円の一人暮らしでいくら?令和8年10月から特例加算は月2500円に、65歳の生活扶助は1級地-1で月7万6880円、年金との差額6880円、家賃5万円なら5万6880円の試算も

受給額の具体的な目安を解説

生活保護は、収入が最低生活費に満たない場合の差額を支給する仕組みで、法律に原則が定められている

生活保護法の第4条は、生活に困窮する者が、利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、最低限度の生活の維持のために活用することを、保護の要件としています。年金など他の制度で受け取れる給付は、先に活用することになります。

第8条は、保護が、厚生労働大臣の定める基準で測った需要のうち、本人の金銭などで満たせない不足分を補う程度で行われると定めています。第10条は、原則として世帯を単位として保護の要否や程度を決め、これによりがたいときは個人を単位として決めることもできると定めています。

基準は、年齢別、世帯構成別、所在地域別などの事情を考慮して定められます。年金月7万円の一人暮らしでも、年齢、級地、家賃によって、受給の可否や額が変わるのはこのためです。

申請から原則14日以内に結果が出て、受給中は医療費と介護サービスの自己負担がない

申請先は、お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当です。申請書の提出が必要ですが、書けない特別な事情があれば、申請書がなくても申請できます。

厚生労働省のQ&Aでは、申請の日から原則14日以内、調査に日数を要する特別な理由がある場合は最長30日以内に、受給できるかどうかを回答するとしています。当座の生活費がないときは、社会福祉協議会の臨時特例つなぎ資金貸付を使える場合があります。

受給が始まると、医療扶助は費用が直接医療機関へ、介護扶助は費用が直接介護事業者へ支払われ、本人の負担はありません。収入の状況は毎月申告し、保護費には税金などの公課が課されず、差し押さえもされません。

受給世帯は令和8年7月に約164万世帯で、高齢者世帯が55.2%、高齢の単身が51.6%(保護停止中を除く)

厚生労働省の被保護者調査(令和8年7月分概数、令和8年10月7日公表)では、被保護実人員は196万9655人、被保護実世帯数は164万4102世帯です。保護の申請件数は2万5236件、保護開始世帯数は2万170世帯でした。

世帯類型別(保護停止中を含まない)の合計は163万5284世帯で、高齢者世帯が90万3116世帯と、全体の55.2%を占めます。高齢者世帯のうち、単身世帯は84万4423世帯、2人以上の世帯は5万8693世帯です。

生活保護を受けているのはどんな世帯?令和8年7月の世帯類型別の世帯数と構成割合の一覧

生活保護を受けているのはどんな世帯?令和8年7月の世帯類型別の世帯数と構成割合の一覧
出所:厚生労働省「被保護者調査(令和8年7月分概数)」を基にナビプラマネー編集部作成

世帯類型ごとの世帯数と構成割合(令和8年7月分概数)

  • 高齢者世帯:90万3116世帯(55.2%)
  • 障害者・傷病者世帯:41万8114世帯(25.6%)
  • その他の世帯:25万9162世帯(15.8%)
  • 母子世帯:5万4892世帯(3.4%)
  • 総数:163万5284世帯(100.0%)

高齢者世帯と単身世帯の割合が高いのは、年金だけでは最低生活費に届かない人が多いことを映していると考えられます。ただし、年金の額と受給の関係は、この調査からは分かりません。

【編集者の視点】

令和8年10月の特例加算の引き上げは、月1000円です。ただ、1級地-1の65歳の単身のように、従前額と同じ水準のため、基準額が変わらない人もいます。ニュースの見出しの数字が、自分に当てはまるとは限りません。

自分の級地は、市区町村名で確認できます。確認したうえで、年金額と家賃を表に当てはめると、福祉事務所に聞くべきことが整理できます。基準額は、令和9年度以降に見直される可能性もあるため、最新の案内を確かめてください。

※本記事は、編集部が、厚生労働省の公表する最新の一次資料と、生活保護法の条文を直接確認の上、執筆・検証しています。

まとめ

  • 令和8年10月から1年間、特例加算は1人あたり月1500円から2500円に引き上げられ、入院患者・介護施設入所者は月1000円のままです
  • 65歳の単身の生活扶助は、令和8年度基準で1級地-1が7万6880円、2級地-1が7万3490円、3級地-2が6万8850円です
  • 年金月7万円の場合、生活扶助だけの比較では、1級地-1が月6880円、2級地-1が月3490円の差額で、3級地-2は年金が上回ります
  • 家賃があると住宅扶助が加わり、東京23区で家賃5万円なら、年金月7万円でも差額は月5万6880円の試算です
  • 令和8年7月の受給世帯は約164万世帯で、高齢者世帯は約90万世帯(保護停止中を除く世帯の55.2%)です

生活保護費は、基準額の表だけでなく、級地、年金額、家賃の3つを重ねて見ると、自分の場合の目安が分かります。年金が少ないと感じても、家賃や医療費の状況で、受け取れる額は大きく変わります。

まず、お住まいの市区町村の級地を確認し、年金額と家賃を表に当てはめてみてください。そのうえで、福祉事務所の生活保護担当に相談し、実際の最低生活費と受給の可否を確かめましょう。

よくある質問

Q. 年金月7万円の一人暮らしだと、生活保護費はいくらですか?

A. 65歳で年金以外の収入がなく、生活扶助だけで比べると、1級地-1は月6880円、2級地-1は月3490円の差額です。家賃があれば住宅扶助が加わり、東京23区で家賃5万円なら月5万6880円の試算です。

Q. 特例加算はいくらですか?

A. 令和8年10月から1年間、1人あたり月2500円です。令和8年9月までは月1500円でした。入院患者・介護施設の入所者は月1000円のままです。

Q. 級地はどこで確認できますか?

A. 厚生労働省の生活保護制度のページに、市区町村ごとの級地を確認できる一覧が載っています。区分は1級地-1から3級地-2までの6つです。

Q. 申請してから結果が出るまでどのくらいですか?

A. 申請の日から原則14日以内、調査に日数を要する特別な理由がある場合は最長30日以内に、受給できるかどうかの回答があります。

Q. 生活保護を受けると、医療費や介護の費用はどうなりますか?

A. 医療扶助と介護扶助は、費用が直接医療機関や介護事業者へ支払われ、本人の負担はありません。

齊藤 慧
ナビプラマネー編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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