【補足的老齢年金生活者支援給付金と免除期間】所得が82万6500円を超える人や、免除を受けた人の金額
早見表は、所得の合計が82万6500円以下で、免除を受けた期間がない人の目安です。それ以外の人の金額のしくみも確かめておきましょう。
補足的老齢年金生活者支援給付金=ほかの条件を満たし、所得の合計が82万6500円を超え92万6500円以下の人
日本年金機構の「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」によると、所得以外は老齢年金生活者支援給付金と同じ条件を満たし、前年の年金収入金額とその他の所得の合計が82万6500円を超え92万6500円以下の人(昭和31年4月2日以後生まれ)には、補足的老齢年金生活者支援給付金が支給されます。金額は「5,620円×保険料納付済期間÷480月×調整支給率」で、調整支給率は「(926,500円-前年の年金収入金額とその他の所得の合計)÷100,000円」です。たとえば、保険料を40年納め、所得の合計が87万6500円の人なら、調整支給率は0.5で、月額は2810円と計算されます。
所得の合計が増えるにつれて給付金が少しずつ小さくなるしくみのため、82万6500円を少し超えたところで受け取れる金額が急になくなることはないと考えられます。補足的老齢年金生活者支援給付金の受給者の平均が月2177円と老齢の平均より小さいのは、このしくみによるものと考えられます。所得の合計が82万6500円の前後にある人は、年金以外の収入が少し増えただけで、老齢の給付金から補足的な給付金に切り替わることも考えられます。働き方を変えるときは、給付金の金額が変わるかもしれない点も頭に入れておきたいところです。
免除を受けた期間がある人=全額免除・半額免除などの期間は「11,768円×保険料免除期間÷480月」を足す
同資料によると、全額免除、4分の3免除、半額免除の期間には11,768円(老齢基礎年金満額の月額の6分の1)、4分の1免除の期間には5,884円をかけて計算し、保険料を納めた期間の分に足します。これらは昭和31年4月2日以後生まれの人の金額で、昭和31年4月1日以前生まれの人は11,734円と5,867円です。免除を受けた期間がある人は、早見表の金額より多く受け取っていることもあるため、表だけで判断しないことも大切でしょう。保険料を納められなかった時期があっても、免除を受けていた期間は給付金に反映されるため、自分の通知書の金額を一度確かめておく意味は大きいでしょう。
【12月の振込の前に】給付金の通知書と、はがき(請求書)の期限を確かめる
最後に、12月の振込の前に確かめておきたいことを整理しておきましょう。
給付金の金額は通知書で確かめる=年金とは別の振り込み
日本年金機構の年金Q&Aによると、給付金の請求手続きをすると審査結果の通知が届き、支給の対象となる人には、その通知書に支給金額が書かれています。12月15日の通帳を見るときは、年金と給付金の2つが別々に記載されている点を押さえておきましょう。早見表の目安と通知書の金額が違うときは、免除を受けた期間があるかどうかも思い出してみるとよいでしょう。免除を受けた時期がある人は、早見表より金額が多く見えることもあるため、家計を考えるときは通知書の金額を基準にしておくと安心でしょう。
はがき(請求書)は、支給要件に当てはまる人なら令和9年1月4日までに届けば10月分から受け取れる
日本年金機構は、新たに給付金を受け取れる人へ、令和8年度分の請求書(はがき型)を、2026年9月1日から順次送っています。年金Q&Aによると、はがきの提出期限を過ぎても手続きはでき、支給要件に当てはまる人は、手続きの書類が令和9年1月4日(月曜)までに日本年金機構に届けば、さかのぼって令和8年10月分から受け取れます。期限までに届かなかったときは、受け取りが請求した月の翌月分からになります。
給付金は月数千円の金額ですが、2カ月ごとに届くお金として家計の見通しに入れておくと、年金とあわせた暮らしの組み立てに役立つでしょう。手元にはがきが届いたまま出していない人は、早めに出し、遅くとも1月4日までに届くようにしておきたいところです。また、老齢の給付金は世帯全員の市町村民税が非課税であることなどが条件のため、家族の収入が変わったときには、受け取れるかどうかが変わることもあると考えられます。これからの家計を考えるときは、年金と給付金を分けて記録しておくと、変化に気づきやすくなるでしょう。
まとめにかえて
まずは、12月15日の通帳で、年金と給付金の2つの振り込みを確かめましょう。次に、通知書に書かれた給付金の金額を、年金の振込額と分けて家計のメモに書き出しておきましょう。そして、はがきが届いているのにまだ出していない人は、早めに、遅くとも令和9年1月4日までに届くように手続きしておきましょう。
老齢年金生活者支援給付金は、保険料を納めた期間に応じて金額が決まる、年金とは別のお金です。12月の振込をきっかけに、自分がいくら受け取っているのか、条件に当てはまっているのかをあらためて確かめておくと、これからの暮らしに使えるお金の見通しも立てやすくなるのではないでしょうか。
元厚労省担当の専門紙の新聞記者。公的社会保障(年金・医療・介護)やNISA・iDeCoを横断分析。難解な一次データを生活者視点に翻訳し、知っておきたい家計防衛の知見と、安全で実用的な情報を提供。