通帳に入るのは天引きのあと、12月と2月の天引きは10月と同じ額が目安
ここまでの年金の額は、税金や保険料を差し引く前の額です。実際に通帳に入る額は、ここから天引きされた後の額になります。
年金から天引きされる4つの保険料・税金
日本年金機構によると、次の保険料や税金は、年金から差し引かれる(特別徴収される)場合があります。
- 介護保険料:65歳以上で、年金を年18万円以上受け取っている人
- 国民健康保険料(税):65歳以上75歳未満で、介護保険料と同じ年金を受け取っている人
- 後期高齢者医療保険料:75歳以上の人など
- 個人住民税と森林環境税:65歳以上で、老齢基礎年金などを年18万円以上受け取っている人
国民健康保険料(税)と後期高齢者医療保険料は、介護保険料との合計が年金の2分の1を超えると天引きされません。額によっては、所得税も年金から差し引かれます。
4・6・8月は仮の額、10・12・2月は本来の額
天引きの額は、1年を通して同じではありません。介護保険料と個人住民税は、4月・6月・8月の3回は前の年度の額をもとにした仮の額(仮徴収)で差し引かれます。
その年度の保険料や税額が決まると、10月・12月・2月の3回は本来の額(本徴収)に切り替わります。この3回は、残りの額を3つに分けるため、原則として同じ額です。
つまり、12月15日と2月15日の天引きの額は、10月15日の振込で差し引かれた額と同じになるのが原則です。10月の振込額を見ておけば、12月と2月の振込額の目安がつかめます。
ただし、所得が変わって税額や保険料が決め直されたときなどは、年度の途中でも天引きの額が変わります。お住まいの市区町村から届いた通知で、各月の額を確かめておきましょう。
12月15日の振込額は「年金振込通知書」とねんきんネットで確かめる
12月15日に実際に振り込まれる額は、手元の書類で確かめられます。
6月に届いた通知書の12月の欄を見る
日本年金機構は、毎年6月に「年金振込通知書」を送っています。この通知書には、6月から翌年4月までの各支払月に振り込まれる額が書かれています。
振込額や口座に変更がなければ、通知書はその後の支払月には送られません。6月に届いた通知書を残していれば、12月と2月の欄を見比べてみてください。
通知書が見当たらないときは、日本年金機構の「ねんきんネット」でも振込額を確かめられます。天引きの額について分からないことがあれば、お住まいの市区町村や年金事務所に問い合わせましょう。
2月15日までの使い道を先に分ける
12月15日の振込額が分かったら、2月15日までの62日間に使う分を先に分けておくと安心です。たとえば、12月の年末年始の分と、1月から2月前半の生活費の分に分けておく方法があります。
家計調査の平均では、ふだんの月でもひと月4万円あまりが不足していました。年末年始の出費まで含めると、取り崩す貯蓄はさらに増えると見込んでおきたいところです。
まとめにかえて
12月15日に振り込まれる厚生年金は10月分と11月分で、平均月額15万289円なら2か月分で30万578円です。次の振込は2027年2月15日なので、この2か月分で年末年始をはさんだ62日間を過ごすことになります。
通帳に入る額は、介護保険料や住民税などを差し引いた後の額です。振込額や天引きの額が分からないときは、年金振込通知書やねんきんネットで確かめ、近くの年金事務所や、お住まいの市区町村の窓口に相談してください。
※本記事は2026年11月6日時点の情報をもとにしています。年金額や天引きの額は、人によって異なります。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する複数のWebメディアで年金・貯蓄・退職金等の情報を発信。