ナビプラマネー
公的扶助・社会福祉

障害年金2級でも生活保護は受けられる。単身なら保護費は月「6万3502円」の試算

障害年金を受けていても生活保護は受けられる

【障害者加算】国民年金の2級なら1級地で月1万8300円

障害のある人の最低生活費には、障害者加算が上乗せされます。厚生労働省の告示「生活保護法による保護の基準」で、対象と額を確かめます。

加算の対象

障害者加算は、障害の程度で2段階に分かれます。身体障害者手帳の1級・2級または国民年金の障害等級1級の人と、身体障害者手帳の3級または国民年金の障害等級2級の人です。

どちらも、症状が固定しているか、初めて医師の診療を受けてから1年6か月を過ぎていることが条件です。局長通知では、障害の程度は原則として身体障害者手帳や国民年金証書などで判定するとしています。

在宅の場合の加算額

在宅で暮らす人の加算額は、級地によって次のように変わります。冒頭の声のように障害基礎年金2級の人は、下の段の額です。

  • 手帳1・2級、国民年金1級:1級地2万7460円、2級地2万5540円、3級地2万3620円
  • 手帳3級、国民年金2級:1級地1万8300円、2級地1万7020円、3級地1万5750円

日常生活で常に介護が必要な重い障害がある人などには、このほかにも加算が設けられています。障害の状態によって額が変わるため、詳しくは福祉事務所で確かめることが大切です。

【試算】障害基礎年金2級の単身なら保護費は月6万3502円

ここからは、冒頭の声の人が受け取る保護費を試算します。使うのは、2026年10月1日から適用されている生活保護の基準です。

試算の前提

1級地-2の地域に住む52歳の単身者で、障害基礎年金2級を受けていると仮定します。家賃は月4万円で、住宅扶助の上限額の範囲内としました。

11月からつく冬季加算や医療扶助、年金生活者支援給付金などほかの収入は含めていません。級地は市区町村ごとに決まっているため、住む地域によって額は変わります。

最低生活費の計算

  • 第1類費(41〜59歳・1級地-2):4万5520円
  • 第2類費(1人):2万7790円
  • 特例加算(1人):2500円
  • 生活扶助:7万5810円(経過的加算は0円)
  • 障害者加算(国民年金2級・1級地):1万8300円
  • 住宅扶助(家賃):4万円
  • 最低生活費:13万4110円

例)1級地-2・52歳の単身で障害基礎年金2級の場合 生活保護費の試算(2026年10月時点)

1級地-2に住む52歳の単身者が障害基礎年金2級を受けている場合の生活保護費の試算(2026年10月時点)。生活扶助7万5810円、障害者加算1万8300円、家賃4万円で最低生活費は13万4110円。障害基礎年金2級の年84万7300円を12で割った7万608円を収入として差し引くと、保護費は月6万3502円。年金と保護費を合わせると月13万4110円になる。家賃は住宅扶助の上限額の範囲内と仮定。冬季加算・医療扶助・年金生活者支援給付金は含まない。
  • 最低生活費(生活扶助7万5810円+障害者加算1万8300円+家賃4万円):13万4110円
  • 収入として認定する障害基礎年金2級(年84万7300円÷12):7万608円
  • 保護費(13万4110円−7万608円):6万3502円

冒頭の声に当てはめると

冒頭の声の人が1級地-2の地域に住んでいれば、最低生活費は月13万4110円です。障害基礎年金の7万608円を差し引いた6万3502円が、保護費として支給される計算になります。

年金と保護費を合わせると、毎月の生活費は最低生活費と同じ13万4110円になります。障害年金を受けていることは、生活保護を受けられない理由にはならないのです。

まとめにかえて

生活保護を受けている世帯の4世帯に1世帯は障害者・傷病者世帯で、障害年金を受けながら生活保護を受けることもできます。障害年金は収入として差し引かれますが、障害者加算が上乗せされた最低生活費との差額が保護費として支給されます。

1級地-2に住む52歳の単身者で障害基礎年金2級なら、保護費は月6万3502円という試算でした。級地や家賃、障害の程度によって額は変わるため、まずは住んでいる地域を担当する福祉事務所の生活保護の窓口で相談してみてください。

太田 彩子
ナビプラマネー編集部記者株式会社モニクルリサーチ

関連タグ